沖縄の卒業式にはお菓子の首飾り!?小麦粉を投げつける!?

卒業式といえば、子供の成長に涙する両親の涙と別れを惜しむ友人や後輩達の涙が印象的ですよね?ところが沖縄の卒業式は、そんなイメージとはちょっと違います。初めて見ると驚いてしまう沖縄の面白い卒業式とは?


卒業式

沖縄では花束の代わりにお菓子の首飾りを渡す

「卒業シーズンは花屋が儲かる」というのは、全国共通のあるあるネタですよね?確かにお世話になった先生方への感謝の花束や後輩達から先輩へ渡す花など、別れを惜しむ気持ちを表すマストアイテムなのが花です。

ところが沖縄では、花屋以外の場所が卒業シーズンを前に大繁盛します。それが「お菓子の量販店」です。

沖縄の卒業式では、花束よりもお菓子で作った首飾りを贈るのが一般的!特に卒業式を華やかに盛り上げるのに一役買ってくれるカラフルな包装のお菓子は大人気です。しかもいまだに出生率全国1位の沖縄では、卒業する学生の数もハンパなく多い!そのため準備するお菓子の首飾りの数も、必然的に大量になります。

とはいえ予算に限りがある学生たちが手作りするわけですから、少しでも予算を抑えるために足を運ぶのが、お菓子の量販店です。特に1つ当たりの単価が安い駄菓子はお菓子首飾りの材料としては最高の品物なので、卒業シーズンになると学生服や学校指定のジャージを着た学生たちが、買い物かごに大量の駄菓子を買い込んでレジに並んでいる姿をあちらこちらで見かけます。

お菓子のレイで顔が埋まった状態の卒業生が大量発生

一般的には両手にたくさんの花束を抱えている学生の姿を見ると「卒業式だったんだな」と思うでしょうが、沖縄では首から大量のお菓子の首飾りをかけている学生の姿を見ることで「今日が卒業式」ということを知ります。しかも首にかけきれずに両腕にお菓子の首飾りを抱えた状態で街を歩く強者も中にはいて、「きっとあの子相当モテたんだな」と思ったりもします。

卒業生に小麦粉を投げつける?

沖縄本島を車でドライブしていた時、「卒業式に小麦粉の持ち込みは禁止します」という不思議な看板を見かけたことがあります。私が観光で沖縄を訪れた時にこの看板を見たとしたらあまりに不思議な怪文書にびっくりしていたと思いますが、移住してからこれまでに何度か粉まみれになった卒業生を街で見かけたことがある私は、「なるほど、まだあの習慣が残っている地域があったんだな」という程度でした。

実は沖縄では「卒業式に小麦粉を卒業生に投げる」という習慣がなぜか流行っているのです。そもそもなんで小麦粉なのかというところが謎なのですが、卒業式を終え校門を出たところで後輩たちが卒業生に向けて盛大に小麦粉を投げつけます。ただ小麦粉を投げつけられた卒業生たちの表情を見てみると、なんだか楽しそうな顔をしています。

この不思議な習慣は、それほど歴史があるものではありません。しかも卒業生を追い出したくてやっているわけではなく、あくまでも卒業を祝う気持ちで始められるようになったらしいのです。その証拠に小麦粉を投げつける後輩たちは、「先輩、卒業おめでとうございます!」とか「先輩、ありがとう!」など感謝の言葉をかけていたりします。

一見するとただのいじめのようにみえますが、小麦粉がお米であれば、結婚式で新郎新婦の門出を祝うライスシャワーのようにもなります。そう考えてみると小麦粉を投げつけるという一見物騒な風景も、卒業という門出を祝う意味があるということになるのかもしれません。

小麦粉シャワーは行為が暴走したことで禁止されるようになった

ここまでで話が終われば「沖縄の面白い卒業式のシーン」ということで終わるのですが、そうであればあえて看板でこの行為の禁止を促さなければならない状況になっている理由がわからなくなります。実はこの小麦粉シャワーの話には、続きがあります。

あくまでも最初の頃は卒業生をお祝いするために始められた小麦粉シャワーでしたから、後輩から卒業生に投げるだけでなく、卒業生が先生に対して感謝の気持ちを込めて投げることもありました。この頃の小麦粉シャワーは、あくまでもほのぼのとした沖縄の面白い卒業イベントでした。

ところがいつの間にかこの行為が暴走を始め、小麦粉以外のものを投げつけるケースが見られるようになります。中には生卵を卒業生に投げつけたり、挙句の果てには消化器を卒業生にめがけて噴射するなどの悪質な行為まで見られるようになります。さすがにこのような行為には、卒業を祝う気持ちは微塵も感じられません。

最初は沖縄らしい面白い卒業のイベントだった小麦粉シャワーも、こうした暴走行為が続いた結果、今では禁止を促す看板をわざわざ掲げなければならないような事態になってしまったのかもしれません。