糸満市摩文仁にある平和祈念公園は、沖縄で有名な観光スポットです。見どころもたくさんあるのですが、広大な敷地を有する公園なので歩いて見学は大変です。そこで効率よく1周見学する方法を紹介します。
平和祈念公園は4つのエリアに分かれている
平和祈念公園で有名な場所は平和の礎があるエリアですが、ここは園内にある4つのエリアの内「平和式典ゾーン」に属します。
駐車場から最も近いのは平和祈念資料館がある「平和ゾーン」ですが、そのほかにも各県の慰霊碑・慰霊塔がある「霊域ゾーン」、大型遊具施設がある「園路・広場ゾーン」があります。
見学したいエリアが決まっている場合は、各ゾーンの場所を確認してから移動するのが最も効率的です。
100円で園内を1周できる園内バスが便利
広い園内を歩いてゆっくり見学するのもよいのですが、各種慰霊碑・慰霊塔が並ぶ霊域ゾーンは山の上にあるため、夏の暑い時期や長時間の徒歩移動が難しい場合は大変です。
そんな時に便利なのが、1回100円で利用が出来る園内循環バスです。
バスといっても電動カートなので、乗り降りもしやすいですしスピードもゆっくりで安全です。
園内バスは公園案内所前が始発停留所になっていて、終点は平和の礎の裏側の広場になります。
園内にはバスの停留所もあるので、途中乗車・途中下車もできます。なお乗車中はドライバーが核施設ガイド付きなので、カートに乗ったまま公園全体を見学することもできます。
最も見晴らしの良い展望台は霊園ゾーンの一番奥にある
平和祈念公園にはフォトスポットがたくさんありますが、ほとんど知られていないのが霊域ゾーンの最奥にある展望台です。
目印は園内シャトルバスの5番停留所です。展望台はここから徒歩5分の場所ですが、この先にはトイレがないので、停留所前の公衆トイレを利用してください。
展望台に向かう坂道を上ると、頂上に「黎明之塔」があります。ここからは迫力ある海の景色と摩文仁地域の集落の両方を一度に見ることが出来ます。
霊域ゾーンにあるのはほぼ戦没軍人の慰霊碑
霊域ゾーンには各県の慰霊碑がずらりと並んでいるのですが、ここにある慰霊碑のほとんどは戦没軍人の慰霊碑、つまり「軍人さんの慰霊碑」です。
修学旅行では出身地の戦没慰霊碑の前で平和セレモニーを行うことがよくありますが、そこで手を合わせる相手は沖縄戦で亡くなった軍人さんたちになります。
ただし霊域ゾーンにある国立沖縄戦没者墓苑は、他の慰霊施設とは違い、沖縄戦で犠牲となった住民や軍人などの遺骨が納められた国立墓苑になります。
そのためこの場所は天皇皇后両陛下も訪れ、慰霊のためのセレモニーに出席します。
総理大臣が出席するセレモニーの会場は平和式典ゾーン
毎年6月23日慰霊の日に行われる平和祈念セレモニー(沖縄全戦没者追悼式)の会場となるのが、平和式典ゾーンです。
当日には広大な芝生の広場一面に大型テントが設置され、内閣総理大臣や沖縄県知事のほか、多くの要人、犠牲者遺族、平和団体などが参加します。
式典の様子はテレビ中継され、全国ネットのニュースでも放映されますので、その時の映像を見たことがある人も多いことでしょう。
もちろんこの場所も平和祈念公園のフォトスポットになっているので、ぜひ見学しておきましょう。
園路・広場ゾーンには子どもたちが集まる大型遊具施設がある
公園案内所がある中央通路から平和祈念堂の裏側に向かう通路を進むと、園路・広場ゾーンがあります。
ここは多目的レクリエーション広場になっていて、大型遊具施設「命の卵」やアスレチック施設、砂遊び場など様々な屋外遊具施設があります。
この場所は地元の幼稚園の遠足スポットでもありますし、週末になるとたくさんの子連れファミリーの姿が見られます。
最近は平和祈念公園を見学に来た子連れ観光客の利用も増え、子連れ沖縄旅行を楽しむ観光客の穴場スポットになっています。
工夫をすれば広い平和祈念公園でも楽に見学できる
広大な敷地に4つのエリアを有する平和祈念公園ですが、工夫次第で楽に園内を見学することが出来ます。
また園内のフォトスポットといってもまだまだ穴場が多いので、時間と体力に自信があるならゆっくり歩いて散策するのもおすすめですよ。