沖縄の慰霊碑に出かける前にみんなは献花用の花、持っていく?

戦没者の慰霊碑が数多く集まっている平和祈念公園では、慰霊碑に向かう人が喧嘩用の花束を手にしている姿を見かけます。でもそのほとんどが団体旅行客。では個人で慰霊碑に行く時は献花用の花は必要?それとも不要?


ひめゆりの塔

慰霊碑の意味とは?

沖縄には様々な場所に慰霊碑があります。沖縄で多く見られるのは戦没者の慰霊碑です。

でも慰霊碑には戦没慰霊碑のほかにも災害や事故の被害者・犠牲者のための慰霊碑や動物の慰霊碑などがあります。もちろん沖縄にある慰霊碑のすべてが戦没者の慰霊碑ではありませんので、場所によっては災害や事故・動物のための慰霊碑もあります。

慰霊碑で手を合わせることを寺や神社を訪れる時と同じように「参拝する」と表現しますが、寺や神社で手を合わせる時に使う「参拝」とは想いにやや違いがあるような気もします。

例えば正月に寺や神社で手を合わせる時には、「今年一年、家族全員が無事に過ごせますように」「今年もいいことがありますように」のように神様や仏様に対して願い事をするために手を合わせます。でも慰霊碑の前では「亡くなった人の魂が安らかなものでありますように」「同じ過ちを二度と繰り返しませんように」など亡くなった人に対して手を合わせたり願い事をしたりします。

こうやって考えてみるとおなじ「参拝」といっても慰霊碑で手を合わせることと寺・神社などで手を合わせることは違うようにも感じます。

ただ一つだけはっきりと共通していることもあります。どちらも「明るい未来を願う」という点です。

寺や神社で「いいことが起こりますように」と願うのも、慰霊碑で「平和が続きますように」と願うのも、どちらも将来に起きることに対する願いです。もちろんその願いがかなうかどうかは手を合わせる側にはわかりません。それでもその願いを口にすることで、少しでも願いが叶うような気はします。

こうやって考えてみると慰霊碑での参拝は、寺や神社で行う参拝と根本的には同じなのではないかと思います。

慰霊碑のお参りの仕方に作法ってあるの?

慰霊碑のお参りの仕方に正しいお作法というものは特にありません。線香をあげられるように香炉が設置されている場合もありますし、献花用の献花台のみ設置されている場合もあります。

ただ献花をするのであれば、一応お作法があります。

献花の仕方

献花用の花は、「根元が左側」「花が右側」が基本です。献花用の花を抱えたまま、献花台の手前まで進みます。進み出たら一度止まり、慰霊碑に向かって深く一礼します。

姿勢を戻したら献花台の前に進みます。正面に立ったら、抱えていた献花用の花の向きを手元で変えます。花の向きは「根元が慰霊碑側」「花が手前側」です。向きを変える時には時計回りに回します。

花の向きを変えたら献花用の花を献花台の上に起きます。その場で一礼をするか黙とうをします。終わったら献花台から後ろに一歩下がり、慰霊碑に向かって一礼します。

団体で慰霊碑を参拝する場合は個別の献花は省略することもある

団体旅行や修学旅行などで慰霊碑を参拝する場合は、一人ひとりの献花を省略することがあります。この場合は代表者が献花台に献花をした後、全員で慰霊碑に向かって一礼または黙とうをします。

みんなは慰霊碑に行く前に献花を準備する?

平和学習として参拝するときは準備する

修学旅行や団体旅行で慰霊碑を参拝する時には、その目的の一つに「平和学習」があります。こういう場合は慰霊碑を訪れる時に献花用の花を準備することが多いです。花のほかにも千羽鶴や寄せ書きを準備することがあります。

個人で慰霊碑を参拝する場合は特に準備していない

旅行などで慰霊碑を参拝する場合、ほとんどの人が何も持たずに参拝しています。平和祈念公園やひめゆりの塔などでは施設の入口で献花用の花を販売していることもありますが、その他の慰霊碑ではそういった販売所はあまり見かけません。

正直なところ献花は必要?不要?どっち?

本音でいうと「いらない」と思います。生花ですから、献花台の花をそのまま放置していればいつかは必ず腐ります。きちんと管理されている慰霊碑であればよいのですが、ほとんど人が訪れない慰霊碑であれば献花した花の処分をしてくれる人はいません。

もちろんきちんとした慰霊祭であれば必要でしょうが、個人的に慰霊碑を参拝するのであれば静かに手を合わして黙とうするだけでも十分だと思います。